種を蒔く人

子どもの読書のことや、公共図書館、学校図書館の役割について斜め方向から考えます。

「これでいいのだ」は 「めでたし めでたし」なのだ

 

オノ・ヨーコ の「YES」

 

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YES YOKO ONO (Japanese) / Contemporary Art Center, ATM

 

1966年、ロンドンのインディカ画廊で、オノ・ヨーコが発表した作品 "Ceiling Painting" は、 部屋の中央に置いてある梯子を観客が昇って天井を虫眼鏡で覗くと小さな文字で「YES」と書いてあるものでした。 これを見たジョン・レノンが、「その言葉がNOであったら失望したが、YESとあったので救われた」と述べたことは有名なエピソードとして知られています。 本展のタイトル「YES」に込められているのは、肯定的にものごとをとらえてゆくオノ・ヨーコの作品や活動を象徴するものです。

 

 

 

大好きなアートのひとつです。

脚立を登って、天井を見上げるとそこに小さく「YES」の文字。

すべてを受け入れてくれるような慈愛に満ちています。

シンプルだけど、力強く、愛情溢れる言葉です…YES

 

 

  

「めでたし  めでたし」のおはなし

 

子どもたちには、ハッピーエンドの物語を聞かせてあげたいです。

世の中は複雑で辛いことがたくさんあります。

でも、乗り越えた先には必ず、すべてを受け入れる「YES」 が待っているはず。

だから子どものための文学では、

主人公が様々な困難や苦難に見まわれても、

最後は必ず「めでたしめでたし」で終わります。

 

『ピノッキオの冒険』も、『ねむりひめ』も、『赤ずきん』も、『シンデレラ』も、み〜んなハッピーエンドです。

 

 

ピノッキオの冒険 (岩波少年文庫)

ピノッキオの冒険 (岩波少年文庫)

 

 

 

ねむりひめ―グリム童話 (世界傑作絵本シリーズ―スイスの絵本)

ねむりひめ―グリム童話 (世界傑作絵本シリーズ―スイスの絵本)

 

 

 

 

『ききみみずきん』も、『くわずにょうぼう』も、『ならなしとり』も、、、

きりがないですね(^◇^;)

 

 

ききみみずきん (岩波の子どもの本 (18))

ききみみずきん (岩波の子どもの本 (18))

 

  

 

くわずにょうぼう (こどものとも傑作集)

くわずにょうぼう (こどものとも傑作集)

 

 

 

 

広い世の中へ旅立つ前の子どもには、

複雑な世の中へ出て、辛いことや苦しいことに出会っても、

「へこたれないで生きていってほしい」

という、昔の人たちの深い愛情を感じます。

 

 

 

 エパミナンダスというおバカな男の子

 

 

エパミナンダス 1

エパミナンダス 1

 

 

 

エパミナンダスは、

まったく頭の足りないお子さんです。

 

おばさんからお土産にふわふわのケーキを貰えば、

ぎゅーっと握りしめて持ち帰ります。

 母親は、

「そんな時は帽子に入れて頭にのっけて帰ってくるんだ」

と教えます。

 

次にバターを貰うと、言われたとおり帽子に入れて頭にのっけて帰るから、

あらまぁ、バターが溶けて、バターまみれになって帰ってきます。

母親は、

「そんな時は小川の冷たい水で冷やしてから持って帰るんだ」

と教えます。

 

すると次は、生まれたばかりの子犬をもらったので、

エパミナンダスは母親に言われた通り、

子犬を小川につけて冷やしてからつれて帰ってきました。

子犬は瀕死状態に(>_<)

 

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母親はこんどは、

「首に紐をつけてひっぱって来るんだ」

と教えます。

 

次にエパミナンダスがもらったのは焼きたてのぱんです。

当然、エパミナンダスはパンに紐をつけて地面を引きずりながら帰ったので、

パンは見るも無残なことになります(;゜0゜)

 

母親は呆れ返り、もう、おばさんのところへは自分が行くことにします。

出掛けに、母親はエパミナンダスに、

「焼きたてのパイを戸口に置いて冷ましているから、

                            通るときは足の踏み場に気をつけてよ」

と言ってから出て行きます。

 

エパミナンダスは、もちろん!

足の踏み場に気をつけて、パイの真ん中を踏みつけて通りましたよ〜

 

やれやれ、めでたし、めでたし(笑)

 

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え?

ぜんぜん「めでたし めでたし」なんかじゃない?

 

 

いえいえ、

エパミナンダスの馬鹿さ加減に、子どもたちは大喜びします。

「あなたたちはどう?大丈夫?」とつっこみたいところですが、

子どもたちは、エパミナンダスのおバカな行動を他人事のように笑い飛ばすことで、

自らが失敗した時も笑い飛ばせる「心の強さ」を手に入れるんです。

また、他人の失敗も許せるような「広い心」を持てるようになるんです。

 

だって、過去を振り返れば、恥ずかしい失敗だらけだと思いません?

私も、あなたも^m^

そんな失敗もなんのその「失敗は成功のもと!」とばかりに

へこたれないで、またがんばろう(^o^)/ という、

勇気と元気をくれるストーリーと思いませんか?

それに、

「ぼくは(わたしは)、ここまでおバカじゃないよー」

って思えば、ちょっと心細いな、自信ないなという事でも、

失敗をおそれずチャレンジしてみようという気にならないかな。

 

 

締め

 

 どうです?

 

バカボンパパの「これでいいのだ」って、

昔話で言う「めでたし めでたし」くらいに、

ふところの大きい言葉と思いませんか?

 

 

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出典 : ほぼ日刊イトイ新聞 - バカボン