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種を蒔く人

子どもの読書のことや、公共図書館、学校図書館の役割について斜め方向から考えます。

形だけの学校司書全校配置と待機児童0人

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平成28年度で、第4次学校図書館整備推進5ヶ年計画が終了します。

そして平成29年度から、第5次学校図書館整備推進5ヶ年計画が始まります。

 

 

第4次学校図書館整備推進5ヶ年計画

 

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平成23(2011)年6月、学校図書館活性化協議会で、

学校図書館の整備充実に関して話し合われました。

そのときの内容は以下のとおりです。

 

  • 学校司書の全校配置
  • 司書教諭の専任制
  • 読書指導と図書館活用ができる教員の要請
  • 新聞の配備 

 

そしてこの翌年から、第4次学校図書館整備推進5ヶ年計画が始まったわけです。

 

 

学校図書館法一部改正:学校司書法制化 

 

平成26(2014)年、学校図書館法が一部改正され、

学校図書館運営の改善及び向上を図り学校司書の配置に努めなければならない

と法制化されました。

よって、国及び地方公共団体は、

学校司書の研修実施やその他必要な措置を講ずるよう努めなければならない

ことになりました。

 

具体的には、以下の内容です。

 

  1. 学校司書の配置と配置水準の維持を図る 
  2. 現在講じられている措置と取り組みを充実させ、趣旨を周知する
  3. 学校司書の配置を継続し、安定的に職務に従事できるための環境整備する
  4. 学校司書の職の配置促進とその職務の在り方や資質を向上について検討する
  5. 11学級以下の学校にも司書教諭を配置促進する
  6. 司書教諭及び学校司書の職務の在り方について検討する

 

  

 数字で言えば実現できている

 

我がF市において学校司書は市の非常勤嘱託職員になるのですが、

応募の条件として、「司書の資格を持っている人(司書補は不可)」としています。

実は、図書館法では、公共図書館に司書資格者を置くよう定めていますが、

学校図書館法にそのような規定はありません。

学校図書館法では、11学級以上の学校に司書教諭を置くようになっていました。

それが平成24年の法改正で、

11学級以下にも司書教諭を配置促進するようになったわけです。

 

では、学校司書とはどういう人を呼ぶのでしょうか。

「学校司書」という資格はありません。

学校で図書の購入などの事務手続きをする人は「図書事務」と呼びまして、

特別な資格が必要なわけではありません。

つまり、学校司書には明確な規定がないのです。

ただ我がF市では一応、司書資格者を学校司書としているみたいで、

近隣においても司書資格者を指定している市や町が多いみたいです。

 

 

しかし、金沢市立小学校の例のように、

学校図書館に司書を置くことで学校図書館に活気が出て、

良い効果が得られたという実績があります。

だから学校図書館に司書を置くことは促進されるべきと思います。 

 

yo-mite.hatenablog.com

 

 

 

しかし我がF市においては、

4校に1人の司書を配置するという、

なんともアクロバティックな方法で全校配置を実現できています。

1人で4校分の図書室を任されるというのは、

職場が安定していないし、仕事が継続できないし、

そもそもどういう役割を司書に求めているのかが不可思議です。

コピーロボットが欲しくならないでしょうか。

 

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例えば、1校を500人で見積もって、

2000人分へのサービス提供をたった1人で担うということですからね。

さらに先生方へのサービス提供も考えるべきなのですよ。

司書をどのように活用しているかは知らないけれど、

一応、学習への補助資料の提供や相談に応ずるのが学校図書館なので。

でも、我がF市においては、学校図書館の機能が何なのかはさておき、

とにかく4校に1人配置することで、一挙に形的には全校配置したわけですね。

資料上の数字的には目標達成!ですね。

  

f:id:yo_mite:20160327224149p:plainだけど…

 

 

しかし、実際には継続配置は約束されておらず、

安定的に職務に従事することはまず出来ません。

聞くところによると年度末日まで、

次年度の配置について何も分からないというのです。

つまり、3月31日にならないと4月からの勤務先が分からないのです。

いやはや、不安すぎて、禿げるんじゃないでしょうか。

 

 

それに、そんな状況では、

各学校においても、中長期的計画は立てられないでしょう。

そうすると、せっかく学校図書館があっても、

上手く活用できないまま、ただあるだけになってしまいます。

 

 

こういうことは、待機児童の問題でも起きています。

保育園入園希望者に通勤と逆方向や自宅からかなり離れた場所の保育園を当てて、

希望者が希望を取り下げれば待機児童は減ります。

すると「待機児童0人」となります。

実際は希望がかなわなくて取り下げただけで、改善されたわけではありません。

でも、書類の数字的には目標達成されています。

また、規制を緩和して小規模の保育施設を増やしても、

子どもが成長すると「3歳の壁」の問題が起きます。

保育対象は日々成長する子どもたちです。

行き当たりばったりの一時的な対処では、直ぐにつんのめってしまうわけです。

 

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日本の伝統的な「型」では、「残心」が大事

 

良くも悪しくも型を重んじるのが日本人の国民性と言われます。

良い意味ではその美しい所作を尊び、

悪い意味では型どおりにしか対応できないと言われてしまいます。

しかし、  

本来の日本人の美徳である「型」の文化は、

考えないで「形」だけ真似るものではなかったはずです。

 

 

日本には「残心」という言葉があります。

残心とは、心を残すと書くように、

心を途切れさせず、余韻を残すことを言います。

これは、日本の美学です。

 

 

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例えば、茶道において…

客が帰った後も直ぐに片付けるなんてのは野暮というもので、

主人は今一度、一服茶をたてるというのが「残心」への心がけです。

もしも客が忘れ物でもして戻ってくるかもしれない。

その時のためへの配慮です。なんと美しい!

究極にカッコいいではないですか‼︎

 

 

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また、空手など武術においては、

勝った!と思っても、必ず次の構えをしておくことが「残心」への心がけです。

勝ったつもりで油断してやられていては、カッコ悪っorz

強さとは、奢らないことだと教えられますね。

 

 

日本の美しい所作とは、

だらしなくないこと、気を抜かないこと、卑怯でないこと

だそうです。

そして、相手があることで技術は向上しますから、

相手への感謝を忘れないことです。

迎える客があってこそ最高のもてなしもできる、

戦う相手が居なければ強くはなれない、ですよね。

 

 

このような「残心」の心がけを含まれないと本来の「型」とは言えません。

次への心構えもなく形だけ整備していたり、

形だけを考えなく真似て繰り返したりすることは、

日本人の国民性や文化ではなかったはずです。

 

 

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まとめ

 

4校に1人配置されることで実現できた「学校司書の全校配置」や、

希望に沿わなかったため希望を取り下げられ実現できた「実質待機児童0人」も、

「形」だけ目標達成できているだけで、

相手を重んじていないし、次への心構えもできていない。

対象はいつだって「人」なのです。

どの事業も、相手があってこその気持ちを持って、

もっと思いやりのあるものであってほしいですね。

 

 

 

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